工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

*緊急 エスペランサ・木工隊結成へ向け(ご賛同と協力を求めて)

私、artisanこと杉山はこの度の3.11東日本巨大地震に見舞われた被災地への旅の準備でわらじを編みつつあるところです。

無論物見遊山が目的ではありませんので少しだけお聞きください。

この度の被災は、現場から送られてくる凄惨な実態を示す様々な映像、そしてやっと伝えられ始めた被災者の苦悶と必死の訴えから察するに、その深刻さと、また地域的拡がりから、史上稀に見る未曾有の大震災です。

3.11から4日を経過するとは言え、現段階においてもなお、その被災の全貌は明らかではありません。
ここでは時々刻々、聞くに堪えない放射能ダダ漏れの報が続く福島原発の問題はとりあえず横に置くとしましても、地震と津波による被災状況も十分に掌握されている状況ではないようです。

しかし、現地の被災された方々は身内の安否情報も定まらない中、徐々に心身の疲労を訴え、避難所などでは感染症のリスクが日々高まりつつあり、日々の避難生活の困難が増していくことも明らかだろうと思われます。

このような被災地へ向けて、私のような“前期高齢者”が、押っ取り刀で出向いて、果たして何ができるのか、あるいはまた、かえって邪魔になるだけだとの陰口も聞こえてきそうですが、決してそんなことはありません。

後ほど読者にもお願いすることになりますが、米などの食料を積み、現地で煮炊きし、温かい食事に疲れを少しでも忘れてもらう、
あるいはあなた方の哀しみを共にしたい、という振る舞いをすることで、人はうち沈んだ顔をを上げてくれるものです。

たしかに、しょせん一時的なボランティアなどで、彼らの置かれた状況を共有するなどと言う尊大な考えは戒めねばならないでしょう。
もっといえば、ボランティアなどという行為は、もしかしたら自己救済の意味合いの方が強いとさえ考えるべきなのかも知れません。

それほどに被災民にのしかかる「絶望」は、安穏と暮らす者とは隔絶した奥深いものと考えるべきと思います。
しかし、人は生きていかねばなりません。また再び起ち上がり生きていく潜在力というものを所与のものとして持っているはずです。

私はそうした人の再生に立ち会う一人として、現地に赴きたいと考えています。

実は正直申しまして、実際のところ、わらじを編むための藁を集め始めたのは一昨夜のことです。
それも恥ずかしながら、私の周囲の心優しい若者たちと話している中からだったり、このBlog読者の若い一人とメールのやり取りをしている中から、彼らの静かで熱い思いに触れたのがきっかけというありさまでした。

しかし、若者だけにそうした思いを独占させるわけにはいかないでしょう。
私のような老いた者にも、為しうることもあると思いますので、彼らとともに準備をスタートしたいと思います。

さて、つきましては、こうした思いにご賛同される方は以下のような方法で手をあげていただき、思いを共にできればと考えています。

3.11東日本巨大地震・ボランティア部隊〈エスペランサ・木工隊〉(仮称)

  • 目的とする被災現場:未定
    現在、被災地の社会福祉協議会などに設置されているボランティアセンターでは正式な募集は開始されていないようです。
    ただ「宮城県災害ボランティアセンター」は既に設置されており、担当者とは連絡が取れています。
    したがって、当面はこの管轄下地域を予定しています
  • 行動期間:(第1派)03/22〜03/27(予定)
  • ボランティア活動の基本的な内容
    • 被災地で求められている物資の調達と、運搬
    • 木工屋としての能力が活用できる活動
    • 熱源を持ち込み、炊き出しの手伝い

    いずれにしても現地のボランティア コーディネーターの指示を仰ぎつつ

  • グループの規模:車両1〜2台分ほど?
  • 義援物資の送付先
    〒427-0101静岡県島田市大柳86-3
    工房 悠  杉山 裕次郎 phone:0547-38-3896
    (物資の函には内容物のリストを貼ってください)

なおお預かりしたものは、私、杉山が責任を持って現地に搬送させていただきます。

上記のように、ややアバウトな要綱でしかありませんが、ともかくも物資を調達し、コンロ、ストーブを持ち込み、大工道具を持ち込み、まずは先遣隊として何ができるのか、視察の意味合いも含まざるを得ないというのがこの段階の内容でしょうか。

そうした企画に手を上げていただける方、例えば、自分も参加したい、物資調達で協力したい、義援金を提供したい、等々、何でも構いませんので協力いただければ大変ありがたく思います。
なお、参加されることは最もうれしいことになりますが、その場合は、現地での活動は、全て自律した生存環境を確保されることが前提となります。
もちろん、グループとしてのバックアップは考えますが、例えば現地避難所の宿泊施設を利用するとかは厳に慎むということになります。
こうしたことも含め、手を上げていただける方は、このBlogのTopメニュー、[Mail]にプロフィール、思い、などを記してください。
協力いただくにあたってのご質問なども、同じく[Mail]からご投稿ください。

一般的なご意見、感想などは通常通り、コメント欄からご投稿ください。

出発まで若干の準備期間がありますが、義援金の口座開設、あるいは活動報告のためのWeb起ちあげなども考えていますので、お待ちください。

私も忙しい業務を抱えながらの準備、および現地活動となりますので、行き届かないことも多くなりがちと思います。
どうかそうした状況もご理解いただき、思いを共有できる人がいらしゃればぜひご協力いただき、足らざるところをご指摘いただき、また担っていただければと心からお願いするものです。

なお、木工隊と名付けましても、現段階では復興へ向けての戦略が見えない状況の中では、実質的な活動は無理では無かろうかとも考えています。
そうしたことからすれば、やはり先遣隊であり、物資搬送隊であり、炊き出し隊であるかもしれません。しかし、それらは今最も現地で求められている有用な支援であることでしょう。

また早急に具体的プランを練り上げ、準備を遺漏無きものとして整え、必要なご協力につきましても関連Webを起ちあげるまでは、この Blogで訴えていきますのでよろしくお願いします。

このような準備不足の段階でお願いするのは心苦しいわけですが、現地からの訴えが逼迫している中、一定の準備期間を置き、賛同を募るしかないという現状に鑑み、このような内容になってしまっていることをご理解いただければありがたく思います。

最後に物資で有用と思われるもののリストを上げて置きます。

義援物資リスト

    
  • 初コメントです。
    杉山さんの古くからの知り合いです。
    (エスペランサ・木工結成)感動しました。
    自分としては是非とも、馳せ参じたい処ですが、
    残念ながら高齢の母の介護があり断念せざるを得ません。

    今の私に出来る事を、無い知恵を絞って色々考えてみた結果、
    若者達が多く集うカフェや学校等に今回の趣旨をうたった
    チラシを掲示&配布を依頼することはどうでしょうか。
    幸、今大学等は春休みで有り絶好のチャンスです。

    このブログはかなりの数の訪問者があると聞きいています。
    今回の記事に賛同せれる方々是非チェーンメールのように
    知り合いから、知り合いへと手渡しされるのも方法かと思います。

    微力な私が思いつくのは以上な方法くらいですが、
    もっと有効な手立てがあれば是非とも提案してください。

    今回の杉山さんの立ち上がりを、読者の皆さん一人一人が
    少しずつでも自分で出来る範囲で支援しようではありませんか。

    以上、どうかよろしくお願いします。

    • ワォ!鈴木さんじゃない。
      ありがたいコメント、感謝であります。

      帰静後、土産話を携え、また久々にお会いしたいですね。

      私より、あなたの方が似合う活動かも知れませんが、見返しましょう(笑)

  • 是非、協力させてもらいます。
    こちらも、昨日震度6の地震で
    不安な夜をすごしました。
    幸いに、堅牢な家のお陰で
    ものが少し落下した程度で
    無事に過ごしています。

    少しでも、現地のお役に立つものを
    用意して送らせてもらいます。
    先ほど、テレビで、「男性用の下着・靴下」が
    不足していると言ってました。
    何も持たずに逃げていれば、当然ですよね。

    今週中にでも用意します。
    宜しくお願いします。

    • kentさん、昨夜はこちらでもビックリ。
      kentさんのところは震源地に近く、報道でもかなりの被害があった模様ですね。
      大過なかったようですが、お見舞い申し上げます。

      義援物資ご提供の申し出、ありがたく承ります。
      本当にうれしいです。kentさんの明るいガッツに代わって持ち込ませていただきます。
      何か、徐々に責任が肩にのし掛かってきたゾ

  • はいはいはい!
    私も(現地入りは無理ですが)支援物資に参加させていただきます!
    週末に荷物を作ってみようと思うのですが
    期限はありますか?
    なるべく早く作ります。

    それから、気が早い話ではありますが
    是非 現地から生の声をこのブログに書いてほしいです。

    よろしくお願いします!

    • サワノさん、New Mac購入であっぷあっぷ(失礼)状況を押しての申し出、
      より貴重なものです。

      20日までにお届けいただけるとありがたいですね。

      協力者への報告も必須ですので、現地でのブログ更新も考えたいのですが、ネット接続アクセスが難しいようです。
      多くのケータイのアンテナが消失しているようです。
      でも何とか可能性を追求しますよ。

  • こんばんは。
    物流の遅延があるかもしれませんので
    取り急ぎロケットのみ発送しました。
    間に合えば良いのですが。

    • hoopさん、今回は緊急であるため半ば諦めかけていたところに、あなたの思いの方が強かったようですね。
      ロジの障害も無視できませんが、恐らくは大丈夫でしょう。
      事前にTestさせていただき、現地で活躍してもらいましょう。
      ありがたいですね。

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