工房通信 悠悠

木工房の現場より…
工場見学の効用
今日は2つの木工家具の工場を見学させていただく。
静岡は全国でも有数の家具産地であるが、うちは関連する組合、団体などには所属しておらず無所属の一匹狼、いや一匹うさぎ (^_^;
そんなわけで業界との付き合いはあまり無い。
ただ全く無いというわけでもなく、先日はある中堅メーカー従業員の飲み会に誘われ、いそいそと出掛けたりもするので、ほどよい距離でのお付き合いというところ。

そんなわけで中小メーカーの工場にお邪魔する機会がさほどあるわけでもないので、工場見学ともなれば興味津々というところ。


1つめは「bases」(バーズ)という中堅の家具メーカー。

bases

社長の平盛氏とは起業の頃から面識はあったものの、お訪ねするのは今回が初めて。

一時期、朝日新聞県内版に連日広告を打つなど、その積極経営は傍目からも感嘆するほどのものだったが、そうしたことも奏功しているのであろう、ショールームを併設した300壺ほどの建屋はまごうことなく家具工場の佇まいで、この不況期にも関わらずとても活気のある職場だった。
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| 工房から | 23:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
iPhone 4 とApple.incの戦略
iPhone4

iPhone 4 がやってきた。

発売日から数えて2週間後、7月5日に予約手続きしたものだが、潤沢な供給量に達していない状況からすれば3〜4週間の待ちは覚悟していたので、ほぼ想定に近い入荷だった(容量16GBであれば、もう1週間ほどは早かったかも)。

発売日から3日で170万台を売り上げたとの公式アナウンスがあってから、その後の推移は不明なるものの、世界的な需要を満たすだけの供給力は未だ確保されていない模様。
iPhone 4の発売に先立つiPadの状況も同様のようで、他のスマートフォンも採用しつつあるタッチパネル式ディスプレーとセンサーの需要が急増していることの影響、あるいはApple独自のCPUである「A4」チップの供給力不足(韓国、サムスンの製造)もあるのだろう。
あるいはこのiPhone 4で初めて採用された光沢パネル、アルミノケイ酸ガラスの加工もとても難しいようで、メーカーも苦闘しているらしい(ホワイトモデルが発売延期になったのも関係するかな)。

iPhone 4 に関しては既に多くのところでその快適さ、美しさ、スゴさに関してのリポートがあがっているだろうから、ここでボクが的外れな紹介をするまでもないだろう。

件の「Antenna Gate」問題だが、自宅(工房)の環境では、全く影響を感じさせるものではなかった。
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| Macな日々 | 23:55 | comments(4) | trackbacks(0) |
ともかくもボデーを組もう
今日は少し慌てた。
天秤指しのキャビネットを組むべくプレス機に掛けたまでは良かったのだが、downは問題ないものの、upが機能しない、というトラブルに見舞われる。

プレス機で組む場合、概ね矩(カネ)を考慮して仮組するが、シンプルな構造の場合、矩を確保したままで組むのは難しい。
したがって矩を見ながら、時には修正しながら少しづつ圧締していくのだが、その場合upができないのは具合が悪い。

ま、ハンドル手回しでもできないことは無いので、苦労しながらもバシッといってもらった。


天秤指し1

電気回路(配電盤のリレーあたり)の不具合だろうが、明日にでも修理しておかねば。
手回しとは言っても、重い大きなハンドルを操作しなければならず、1回転で移動する距離は1/4mmほどか?、5cm上げるだけでも気が遠くなるほどの回転数

画像はプレス機から外し、見付け側の留めと背部をクランピングしているところ。
天秤指しは比較的タイトな嵌め合わせにしている。
したがって中央部は1度プレスしておけば接合に問題ないが、末端は開いているのでボンドが乾くまでは圧締が必要。

天秤指しとは言っても、仮組はしない。然るべくオスメスを置き、ざっと確認するだけ。
後は運任せ?、
経験と確信だね。
仮組などすれば外すのが困難だし、あちこち余分な傷を付けてしまいかねない。

今回もほぼパーフェクトに組み合わさった。
天秤指2


週末恒例、脱力の時間。
過去数回貼り付けたJake ShimabukuroのYouTubeだが、今日は最新版のものを。
彼のオハコの「While My Guitar Gently Weeps」含め4曲一気にどうぞ。
クールなJakeに熱い演奏からはじめてもらいましょう。

このビデオ、HDクオリティーなので、再生画質設定を720pにしフルスクリーンでご覧いただいた方が良いでしょう。

この5月に開かれた「TEDxTokyo」というイベントのスピーカーとして参加した時のもの。
TEDに関しても数回紹介している(TEDから見えるもの

TEDxTokyo Jake Shimabukuro - 05/15/10


日本語の吹き替え版もあるよ。( こちら
| 加工工程 | 22:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
ピンルーター、その汎用性
ルーター1


前回に引き続き、キャビネットの機械加工の一部をご開陳。

今回はピンルーター(ルーターマシーン)の活用。
かつても何度か触れてきた繰り返しになってしまうかもしれない(ネタ切れか?)。

【天秤指しの胴付き部分のカット】

まずは天秤指しの胴付き部分のカット。
切削肌、切削力は大きな刃物ほど良いが、ピンの胴付き部分のカットには当然にも細いビットでないとダメ。今回は6mmのストレート刃を装填。
オスメスとも、裏、表、両方向から2度に分けて切断(ルーター切削ではバリの悪影響は少ないため、片側から1発で裁ち落とすことも可能だが、細いビットでもあり負荷を考慮したもの)。

〈ルーターマシン選択について〉
・こうした作業は丸鋸傾斜盤では全くできない相談。
・手ノミでの切削は、精度が出しにくい。生産性が低い。
・ハンドルーターでも同様の切削が可能。しかしピンルーターとの比では生産性に劣る
  ピンルーターは切削ポイントの視認性が優れている。
   (ハンドルーターは外装が邪魔して回転軸周囲の視認性が悪い)
  ピンルーターは寸法設定が簡便
・他の機械の応用はどうだろう?
 帯ノコ、糸鋸、あたりの活用も考えられなくはないが、
 胴付き切削において精度比較の対象にはならない
ルーター2
手ノミ

ルーターマシンでの切削は80%ほどまで。隅が残ってしまうので、ここを画像のように当て木を使い手ノミで一発切削。
あらかじめピンルーターで切削された胴付き部位にノミ裏を合わせて切り落とすだけなので、超簡単作業。
この場合のノミは鎬であることは言うまでもない。
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| 加工工程 | 22:08 | comments(0) | trackbacks(0) |
天秤指し
天秤指し1

湿潤な大気から、乾燥した大気に代わる、というのが梅雨明け後の気象でもある。
もちろん日本のそれは、不快指数で言い表されるように、蒸し暑いと言うのも一方の事実ではあるものの、湿度40%前後の湿度で安定してくれるのであれば、キャビネット制作には許容できる範囲。

さっそく板指しのキャビネットの木取りから天秤指加工まで一気に進める。 
雨期の前にあらかじめ木取りし、矧ぎあわせ、毛布で簀巻きにしてあったものだが、やはり反張は避けられなかった。
昨日1日、乾いた大気に陰干しして表面の湿気を抜く。
その後、丁寧に手鉋で基準面を削りだし、プレナーで厚み決め。

所定のサイズに切断し、まずは天秤指し加工へと進める。

画像の甲板用の板面にはいくつかの定規がある。左から‥‥
[天秤指しの墨付けのテンプレート]、
[15cm直定規]、
[30cm直定規]]、
[自由がね小]、
[自由がね大]、
[スコヤ小]、
[自由がね大]、

天秤指しの墨付けのテンプレートは米国からのもので、以前より数種用意してあったものの、うちではさほど活用されていない。

天秤指しのピンの細い方は、わずかに2mmというのがうちの基準だが、これを可能な範囲で機械加工で攻める。
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| 加工工程 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
梅雨明けの夕べ
梅雨が明けた。九州北部から関東甲信まで一気だったね。
高く澄み渡った空に入道雲、という真夏の天空ではなかったものの、とても暑い !
クリアな大気の上に刷毛で引いたような雲が流れ、夕刻には久々に西の空が染まった。

梅雨明けの空


ふと庭に目をやると、既に花期を終えたガクアジサイの葉っぱに羽化したばかりのクマゼミが‥‥。
紫陽花の葉の緑とは少し異なる萌葱色の羽根と、灰褐色の胴体。
明朝にはすっかりと乾いた羽をブルルと震わせ、飛翔していくことだろう。
君たちも長雨が止むのを待ち望んでいたということか。

梅雨明けの日のサプライズだった。

くまぜみ
| 日々是好日 | 23:04 | comments(0) | trackbacks(0) |
ガジェットへの欲望と、IT社会の困惑
昨日予測した通り、梅雨が明けた。九州北部から関東甲信まで一気。

一方、カリフォルニア,クパチーノ(Apple社キャンパスの地域)に覆い被さっていた分厚い雨雲の方は、果たして同日未明に開かれた記者会見により取り去られたのだろうか。

iPhone 4に関わる受信障害問題のことであるが、個人的にも近々現有機種 iPhone G3 から更新の予定でもあるので、少し検証してみたい。


〈iPhone 4 受信感度をめぐるApple社の振る舞い〉

今日未明、Apple社はiPhone4の受信トラブルをめぐる問題に関する記者会見を行っている。
記者会見に現れたいつものジーンズとTシャツ姿のスティーブ・ジョブズ氏はこの問題の所在をApple社としては初めて公式に認め、ユーザーに謝罪。(NHKニュースサイト[ビデオ]
問題回避策として、同社が製造販売するバンパーを無償で提供するとのこと。
同時にこの問題は多くの携帯電話共通の問題であり、「アンテナスキャンダル」は大げさに過ぎると反論も忘れていない。(CNETAppleサイト、記者会見ビデオ

ボクはiPhone G3ユーザー。2年前の日本上陸のその日にMNP(携帯電話番号ポータビリティ)を伴う契約購入をした口であるが、割賦販売の縛り、24ヶ月も経過しようとしているので、このiPhone 4に機種変する予定。既に2週間ほど前に予約手続き済み(供給力が無く、なかなか手元には来ないのだが)。
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| Macな日々 | 23:01 | comments(8) | trackbacks(0) |
いよいよ梅雨明け、かな。
pezant2


昨日、奄美地方が梅雨明けと、気象庁。
平年と較べ17日遅かったそうだ。統計取り始めてから最も遅いのだという。

続いて、もしかしたら明日にも九州から北関東まで一気に梅雨明け宣言するかも。

九州、および中国地方各地の洪水は多くの被害を出してきたが、ここ数日は中部から関東北部に至る地域で大きな被害が報じられている。
大型トラックを浮き上がらせ転倒させるという洪水の荒技には驚かされる。

一部では都市特有の環境変化も起因しているらしい。
コンクリートで地べたを覆ってしまうことで、大量の雨水は地下に浸透してくれず、そのまま不十分な治水状態の川へと流入し、排水能力を超えて一気に市街地に溢れかえる。
治水、利水対策、まだまだ研究と施策が求められているというわけだ。

水の国、日本列島の豊かな自然を、破壊から活用へのパラダイムシフトを。



ペザントチェア、とりあえず必要な分だけを塗装、完成させる。
1つ構造的なお話しを。
脚部は座板を貫通させてクサビ止め、というのが一般な構造だろうと思われるが、これは経年変化の収縮で座板Topの平滑性が損なわれるリスクもあり、座板裏側に通した吸い付き桟までの貫通に留める。

その分、吸い付き桟はやや厚めにした。
またそれにより座板、背板、吸い付き桟+脚、と外すことができ(ノックダウン)、長期使用後の経年劣化にも修理対応可能となり、これはこれで良いと思った。

こうしたペザントチェアの脚部はロクロ成形が一般的だが、大きめの角面取りを施した角脚とした。
脚部ほぞを吸い付き桟止めとしたことで、背板の貫通ほぞは吸い付き桟と座板とは別個に穿孔しなければならず、その四方転び様の傾斜角対応を含め、加工は困難を伴う。
同様にホゾ指しでの位置決めも傾斜角の処理でややめんどう。
(座板へのホゾ指しであれば、左右平行を簡単に確認できるのでラクチンであるのだが)

ロクロ脚であればそのような懸念は伴わないが、あえてエッジが効く角脚にしたのは相応の理由があるというところ。

ロクロ成形というのは、椅子にしろ、テーブルの脚にしろ、構造とデザイン手法でとても合理的なものだと思う。
木工加工技法としては最も歴史のあるロクロ成形ということもあり、デザイン的にも数100年にわたって洗練されてきたジャンルのものだからね。

ただ何でもかんでもロクロというのもやや安易に過ぎる。

あえて手間が掛かる角脚へのデザインも固有の美しさが出るように思う。
家具の仕事に関わって間もない頃、米国の高級家具メーカー「ドレクセル」のものは美しいな、と感じていたが、この家具デザインのシャープな美しさにはロクロ成形をあえて用いない角脚デザインであることの独自性にあったと思う。

今回これらの他に数枚の座板を用意しているが、背板を別のデザインにしてみたい。

明日からは梅雨も明けて、いよいよこれまで避けてきたキャビネット制作へと移ることができる。
| 工房から | 21:22 | comments(2) | trackbacks(0) |
ムクゲ、木槿花、無窮花
今日はやっと奄美地方が梅雨明け。
平年より17日遅く、これは記録的なものだという。

週明けには九州南部から関東北部まで一気に梅雨明け宣言かも。

今日はあらためてムクゲ特集。
園芸品種の種類は数限りなくあるようで、今日は5つの種類を紹介。
品種名はいくつかは判明できるも、分からないものもあり、あえて記さないことに。
どれがお好みでしょうか。
ボクは八重も豪華で良いのですが、一重の大輪のものが好みかな。

ムクゲ1
ムクゲ2
ムクゲ3
ムクゲ4
ムクゲ5


いずれも7月13日12:30、時折晴れ間が覗く梅雨空、島田市内にて撮影。
タイミング良く良い光量が得られた。
| 日々是好日 | 21:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
梅雨時の手慰み
脚

ということでもないのだが、今日はお昼頃にはスカッと晴れ間が見え、昼食後、青空を背景に花の撮影などに興じたものの、その後はまた断続的に強い雨。

まだ梅雨明けは沖縄だけ?
例年だと九州南部は、この時期には開けているところ。
もう暫くの辛抱というところか。

この時季、仕事はお休みして、梅雨のない北海道あたりに旅するのが最善か。
このBlogにLinkしているサワノちゃん、この最善のコースをひた走っている。(こちら

最善の人生には届かない木工職人は、今日もひたすら工房に詰める。

そんなわけで、キャビネット制作には入れないものの、湿潤にさほど影響のないことなどをしている。
ワークベンチの上は“林”の如くに椅子の脚が林立。あるいはシンクロナイズドスイミング ?

以前はこうした丸ホゾにはPIボンド、あるいはエポキシを使用していたが、今はTiteBond 鶚を使っている。
強度も出るし、水溶性なので後処理も簡単だからね。

花の撮影だが、1枚だけ置いておこう。
(クリック拡大、このBlogサービスの画像アップロードは100Kbまでの制約あり、この解像度が限界)

これは芙蓉ではなく、木槿(無窮花:むくげ)だね。
隣家の庭にはいろいろな種類のムクゲが育てられており、それぞれに毎日美しい花を開いてくれている(朝開き、夕方にはしぼむ、数日の命。しかし、夏の間、次から次へと新しい花を付ける)
韓国の国花でもあるんだ。

それがしも 其の日暮らしぞ 花木槿
小林一茶


つかこうへい氏が亡くなった。
通夜、葬儀、お別れの会等も一切するな、との遺書。
しかし棺には、この無窮花がいっぱいに飾られたのではと、想像してみる。

ムクゲ

| 工房から | 21:45 | comments(4) | trackbacks(0) |
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